2016年11月29日火曜日

【再録】  2015年パリ・ブレスト・パリ(PBP)1200km 完走記  <6>


(「ブルベ戦記」 第279話 2015年09月22日掲載)




(現地時間8/16、スタートから夜まで)


Stage 1
Saint-Quentin-en-Yvelines(サンカンタン・アン・イヴリーヌ、0km
- Mortagne-au-Perche(
モルターニュ=オー=ペルシュ、139km




【まず、私の走行計画】

初出場なので、事前の準備段階では試行錯誤の連続です。
まず走行計画をどうするか、がありました。

今回、初出場の自分にとって第一目標は、やはり時間内の完走です。
第二目標は、旅を楽しむこと。
せっかくフランスまできて正直、「苦行」はしたくありません。
適度に食べて、景色を見て(写真にとって)、旅を満喫することです。

そうなると、90h以内にきちんと完走さえできれば、自分としては十分、合格点です。
トラブル時のマージン1h程度を残して、あまり苦労せずに走り、89h以内でゴールできれば、御の字です。(実際、結果的にはトラブル含みで、それにやや上乗せする形にはなったのですが)

大きな助けとなったのは、ある先輩から聞いて知った、RUSAがサイトに載せていたエクセル表でした。
このエクセル表を自分で使いやすいようにさらに計算式などを改良。入力する平均予想速度を調整することで、複数パターンの走行計画を立てられることになったのです(最終的には6パターンの走行時間案をつくり、その中の速いほうから2番目のタイム=PC到着時間=が偶然、どんぴしゃりでした)。



さらに、いろいろな方の2011年までのPBP報告記を読んで、苦労された方々の話に共通する課題として印象的だったのが、睡魔との闘いでした。

個人差はあれ、時差ボケに伴うものや、疲労によるもの、眠気をもよおす原因はいくつかありますが、はっきりしているのは、睡魔に襲われると、
①コースアウト、事故の危険性
②速度低下によるタイムロス、これらの懸念がつきまとう、ということ。

そこで自分は、「努めて眠気とは無縁で、苦行にならない楽な走り方」を心がけることにしました。
1200kmにも及ぶ長大ブルベで、そんな楽な走り方はできるものでしょうか。
しかし、私は真剣でした。(延々たる眠気を背負い込んだら、時間的におそらく走り通せないだろう)



打開策を考えてみました。ヒントは2つです。

①自分の場合、夜間から未明に3h横たわって熟睡すれば、翌日は日暮れまで日中はもたせることができる。
②夜が明ければ、眠気に襲われることはほぼ無い。

幸い、想定では往復とも、ドロップバッグがあるルディアックの通過が夕方から夜。
思い切って、往復のルディアックでそれぞれ、仮眠所での3hの睡眠+1h(シャワー+食事など)=4hの滞在で、走行計画を立ててみました。

そして万が一、終盤で疲労が重なった場合に備え、4晩目の夜に着くモンターニュ・オ・ペルシュでも同様の4h休憩を設定してみました(その後の終盤のメカトラブルで貯金は食いつぶしましたが)。

さらに、最初の晩から躓くのを防ぐため、余裕があれば序盤のどこかで1h程度の仮眠を入れることも視野にしました。
さて、こんなに寝ていて、時間内完走は可能でしょうか?


そこで、先に挙げた、エクセル計算表が活躍。
徐々に疲労で平均速度が落ちることを考慮しつつ、
6パターンの走行計画をたてましたが、かなり低く見積もった平均速度でも、上記の睡眠時間を加えても、ぎりぎり89h台でゴールできることが判明。

実際に走行してみるまでは、どのパターンに当てはまるのかは分かりませんでしたが。


あとは、胃を壊さないように、食べ方に気を付けること。
(疲労している夜間はあまり無理に食べない)





以上のような、いくつかのことを留意しながら、実際に走り出してみると~

まるで、コース上の6千人以上の出場者が織りなす1本のフレンチロープに自分も縫い込まれて、それが延々と1200kmの長さで続いている。
まるで、そういう感覚で終始しました。

そのフレンチロープにうまく「縫い込まれ」ていれば、その場に置いて行かれることはない(=流れに乗って、はるか遠くまで移動できる)

~そのゆるやかで、ゴールまで確実に続いていた「大きな流れ」に、自分もうまく乗れていたようでした。




2015 8/16 18:01
Montigny-le-Bretonneux

いよいよスタート!


(スタート時の動画/※途中、手振れあり)


8/16 18:22
Trappes



8/16 18:27
Jouars-Pontchartrain

8/16 18:27


8/16 18:28

8/16 18:29



8/16 18:30

8/16 18:38

8/16 18:45
Le Tremblay-sur-Mauldre


8/16 18:45
Méré


8/16 18:51

8/16 18:56
Montfort-l'Amaury


8/16 19:04



8/16 19:12
Gambais


8/16 19:19

8/16 19:49
Adainville


8/16 20:00
Nogent-le-Roi

8/16 20:53

8/16 21:00

8/16 21:11

Saint-Maixme-Hauterive


8/16 21:22
Senonches
徐々に遅い日暮れが近づいてきます。
最初の夜を迎えます。





8/16 22:05
スタート時は強気でFアウターだったが、わりと早い段階(一晩目の途中?)から、起伏の意外な多さから、変速がだんだんせわしくなり、面倒なのでFインナーに切り替えた。
結局、そのままゴールまでFインナー縛り。

La Ferté-Vidame

8/16 22:05


8/16 22:12
ブルベを始めて以来、ずっと愛用してきたライト、GENTOS SF-333XXのビームがついにフランスの夜道に放たれます。


8/16 22:13

Moutiers-au-Perche

8/16 23:43


8/16 23:44

8/16 23:46 モルターニュ=オー=ペルシュ
序盤139kmを基本ノンストップ、たったの5時間45分程度でこなせてしまう。信号ストップなし。さすがPBP。
とはいえ、PC(control)はまだ先ですが、先は長い。
ここまできていったんプチ休憩します。


ContrôleKmTempsPassage (prévisions)
Moyenne tronçonMoyenne Totale
START0
16/08 18:01(18:00)








(つづく)

2016年11月27日日曜日

【余録】  2015年パリ・ブレスト・パリ(PBP)1200km  <写真集>     世界中から集まった自転車たち


4年に一度、
ブルベ(ロードバイクのロングラン)の世界大会にして、
世界最古の自転車ビッグイベント
「パリ・ブレスト・パリ1200km」
(18th PARIS BREST PARIS Randonneur)
www.paris-brest-paris.org/index2.php?cat=accueil&lang...


昨年、2015年8月16日~8月20日、
フランス・パリ近郊ベルサイユ近くをスタート&ゴール会場に開催された18回目の大会。
出場資格を獲得した6千人余りが出走(日本からも210数人参加)しました。

世界の65ヵ国から6千台以上の、様々な自転車たちが持ち込まれていました。
制限時間90時間以内で3昼夜、自ら走りながら撮影したそれらの自転車を写真集にまとめてみました。

















































































































































(END)