2017年5月6日土曜日

2017 AJ北海道fleche(フレッシュ)【完走】 晴れた!!!

「ブルベ戦記」 第322話
 -------------------


2017 AJ北海道fleche(フレッシュ)

team=Tokyo City Boys & Monky Magic =3 persons


2017/4/29-4/30
函館駅前→新千歳空港国際線ターミナル
372.5km走破 (24h just)


4月2本目のフレッシュは、初開催となったAJ北海道でした。

日本橋フレッシュを完走したばかりですが、
馴染みの函館-札幌間という、北海道の「表街道」をロードバイクで走る、というだけでも初体験で魅力的でしたし、恵山経由であったり、黒松内経由であったり、というのも、そうそう走れるものではなく、

フレッシュというより、純粋にサイクリング的な興味から参加の手を挙げた、といった心境でした。



4/26 函館に前泊するため、ウエアをどう持っていくか思案しました。
この袋だと、大きさはまあまあですが、生地が薄く、荷物が増えると耐久性が不安でした。
4/28 8:56 結局、ウエアなどを運ぶバッグ(写真右)は、生地が厚めのものに。
オルトリーブのハンドルバーバッグは自分にとって、長距離ブルべになくてはならないものになっています
(後年、さらなる軽量化で使わなくなりましたが)。
スタート前日(4/28)の午前中。
まず自宅近くの駅から羽田空港へ輪行。

GWの前日でしたが、北海道遠征ですから、ここは思い切って休暇をとりました。
11:15 羽田空港着。
今回、一緒に走るメンバー1人もちょうど同じ便でした。

国内線でバイクを空輸するのは初めてでしたが、
かねてから聞いていたように、受取時は「手渡し」にするよう手続きします。
追加料金は私のバイクの場合、50円でした。
12:56 快晴の羽田。この天気をそのまま北海道に持っていきたいところ。
ただ、道南から道央の天気予報はぐずつき気味。

離陸は、荷物積み込みに時間がかかったようで、多少遅れました。
新函館北斗まで北海道新幹線が開業して1年となりますが、空路も利用客はまだまだ多いようです。
想像するに、東京駅から4時間余りという所要時間は空路と十分にシェア競争できるとは思うのですが、
現状、料金面でJR(新幹線)に大きな割引サービスがなく、
空路よりも割高なことが影響しているのではないでしょうか。

少なくとも今回、「乗り鉄」のはずの私でさえ、それが理由で仕方なく空路を選択。
高所恐怖症でもあり、Rディレーラーも着けたままの新幹線輪行のほうが本来、私にとっては楽なのです。
13:30 まだ雲の上なのでなんともいえませんが、
天気は予報ほど悪化していないのではないでしょうか?
14:30 函館空港着。
予想に反して、係員がまっさきに我々のバイクを持って出てきました。

「手渡し」で受け取ります。ありがたいことです。
15:11 函館駅前着。晴れてますね。風はややありますが。

当初は函館駅前のホテルまで自走を考えていましたが、
ちょうど空港バスが来ていたこともあり、さくっと乗ってしまいました。

それはそれで、楽です。
15:21 ホテルに荷物を置いて、遅い昼食を食べに駅ビルへ。

15:43 JR函館駅
観光ガイドにあった「老舗」の函館ラーメンでしたが、期待に反して、麺がいまいち。
これはリベンジが必要でした。
16:51 もう夕方でしたが、寸暇を惜しんで、函館市内観光へ。

過去にも来ている場所ですが、再訪でも新しい発見があったりします。
元町地区の、この「遺愛幼稚園」。

明治28年開設の歴史ある幼稚園ということを
先だって読んでいた司馬遼太郎の「街道をゆく 北海道編」で知り、

今回の訪問で確認しておきたかった場所です。

函館は坂の街(汗) 坂を登って振り返ると、函館の市街地が一望できます。
夕暮れとともに、天気はやや下り坂に。
降り出す前に、この日もうひとつの目的地、ハリストス教会へ。

教会には、キリスト復活を祝う、という意味があるそうで、
まさに我々のフレッシュ(Fleche)とも縁がある場所ですね。
後方は函館山です。
17:05 教会の建物は夕方で閉館時間を過ぎましたが、まだ続々と観光客が訪れています。
17:06 登ってきた坂を下って、駅方向に戻ります、
市電のレールの轍が、江ノ電のそれよりも深くて、横断時に要注意でした。
17:22 函館駅裏手の港湾部を回ります。
ここにかつての青函連絡船のうちの一隻「摩周丸」が展示船として係留保存されています。
私も数十年前、この船が現役当時に乗ったことがあったはずです。
そのことは、自分にとっていまやあまりに遠い過去のように思えますが、
まだ繋がったままの乗船ブリッジ(写真左奥)が、かすかな記憶を呼び覚ましてくれています。

17:28 いったん駅前に戻ります。明朝はここからスタートします。
17:46 もう少し時間があったので、函館市内のもうひとつの中心部・五稜郭地区へ。
函館の繁華街は、駅前よりも五稜郭といった感。
17:53 桜満開の並木。満開です。
北上を続けてきた桜前線は、ちょうど函館を過ぎたばかりのようです。

18:00 五稜郭を訪れるのは初めてでした。
展望タワーの上でないと、その独特の形をした城郭は視野にできませんが、
のんびり桜が咲く堀を眺めているだけでも、なんとなく満足できました。
市街地に海からの強い風が吹き、明日はどうなることか、と思いながらホテルに戻ります。
ロビーには、古い函館の絵図などが展示されていました。
18:34 さあ、前夜祭にくりだします。
とはいえ、本番前なので、生ものは控えめに。
18:38 こういう居酒屋横丁、同じ北海道で帯広にもあったような。
18:43 函館・松風町。小料理屋にまず入り、軽く乾杯。
メンバーがもう一人到着するのを待ちます。

そうしている間に、ものすごい雷が鳴り、雨が降り出しました。
(やっぱり明日は「修行」か)。
諦念が沸き起こります。
20:42 外では雷と雨ですが、3軒目、函館ラーメンで締め。リベンジできた気が。
4:29 7:07 2日目の朝。晴れた。しかも暖かい。

スタート地点がホテルの目の前(函館駅)なので、自走しなくていいのはありがたいです。
7:29 荒天は夜半のうちに通り過ぎてくれたようです。風もやんでいます。
これは幸先いいです。

路面はまだ乾いていませんが、このさわやかな天気の下でスタートできる幸せをかみしめていました。
7:36 ここから始まる北の道。さあ、スタート。
約360km余り先のゴール・新千歳空港を目指して。

7:39 しばらく国道278号「恵山国道」をゆきます。
8:00 函館の市街地を出て、津軽海峡沿いに東進します。
昨日降り立った空港ターミナルの裏手(というか滑走路の海側)を通過。
しばらく丘陵地帯ですが、やがて真っ直ぐ海沿いに向けて道は下ります。
8:07 まさに予想していた景色! そして予想外のこの好天!


8:36 輝く海側にばかり目がいきがちですが、
ふと視線を山側に向けると、巨大な鉄道遺構がいくつも目につきます。

(こんなところにローカル線があったかな?)と思いましたが、
あとで調べると、未開通のままで取り残されたものだそうです。
8:42 どこまでも海、ですが、国道沿いにどこまでも点々と漁村が続いているのも印象的です。
海の幸があればこそ、でしょうか。
8:59 サンタロトンネル


9:15 PC1(39.5km 道の駅なとわ・えさん)
静かな道の駅。ここまで(そしてこれからも)平坦メインだし、長閑です。
前の晩に飲んだ、昆布焼酎を思い出しました。
とにかく、このあたり一帯、昆布が特産です。

9:28 涼しく、風もなく、穏やか。
これ以上、何を望むか、というほどの、絶好のGW日和。
9:58 20km/h後半で、のんびり進みます。
10:02
10:05 時折、滝の音が左手から聞こえてきます。
10:36 尾札部 太平洋沿いにどこまでも続く漁村。
ここまで60kmほど走って半島部をぐるっと回ってきて、
これから噴火湾沿いへ、徐々に北へ針路をとります。

10:37 休憩に予定していたスーパーがあいにく閉まっていた。
けど、すぐ先にコンビニがあり、休憩(10:46 ローソン南かやべ店) 
11:02
11:23 前方に雪を頂いた峰が見えてきました。大沼国定公園にある駒ヶ岳です。
11:47 徐々に白樺が目立ってくるように。

まさに、ザ・ホッカイドウ、といった景色の中を疾走中。
新千歳空港まで、残り300km弱。

12:13 駒ヶ岳は走るにつれて、その山容がどんどん変わってゆきます。
それだけ、すぐ近くにそびえている、ということでしょうか。
12:32 PC2(105.4km 道の駅つどーるプラザ・さわら)
新千歳まであと259km 残雪の駒ヶ岳がきれい
ホタテカレーライスが美味しかった!!! 
従業員の皆さんのあたたかいもてなし。ブルべカードにスタンプを押しました。



13:25 砂原(さわら)から森町の市街地へ。
13:33 いよいよ国道5号に合流です。
13:36 交通量が一気に増します。
並行して道央自動車道が出来ているとはいえ、一般国道のほうも相変わらず一定の交通量があります。
ただ、事前の予想に反して、意外と路側帯が広く、古い幹線国道のわりには走りやすかった。
14:15
14:50 休憩(ローソン八雲町内浦店)晴れてるけど、一時的に向かい風が。
14:55 少し向かい風、でも気にならない程度。

15:00 結局、予報にあった一時雨どころか、晴天のまま、時が過ぎてゆきます。ありがたいこと。
15:00
15:02 牛の放牧
15:35
15:53 国道はずっとJRとつかず離れず。そういう点では、鉄的には飽きない。
写真は、この後も、夜通し何度も見ることとなる、レッドベアーこと、JR貨物のDF200機関車。
16:07 長万部の町に到達。
16:14 休憩(セイコーマート長万部センター通店)
16:32 長万部から、距離を稼ぐために黒松内まで少し回り道します。
国道5号と函館本線は、太平洋沿いのメインルートから外れて「山線」へ。再びローカル風情に包まれます。
16:38 夕暮れ時を迎えます。
16:51
17:15 黒松内。ここも今回の旅の経由地。
そう来ることもない場所なので、かみしめるように走り抜けます。
17:22 黒松内駅。かつてはSL走行でファンには馴染みだった場所でしょう。
今は行き交う列車も少なく、駅構内も閑散としています。
17:24 ブナの北限の地であることは予習してました。
17:41 黒松内は静かな集落。駅近くのAコープ(PC3、196.1km)に寄り、
頼んでスタンプを押してもらいましたが、
頼みにしていた食堂は閉まっており、人気なし。

むしろ、そのあとに寄った、こちら(セイコーマート黒松内店)のほうが休憩場所としては「正解」でした。
ホットシェフがあったのです!!!
出来立てのホットシェフカツ丼が美味しすぎる!!!
 ナイト走行に向けて、エネルギーチャージ


18:34 さあ、次は礼文華峠だ(けっこうやる気まんまん)
18:39 いったん小樽・倶知安方面に向かう国道5号に戻った後、すぐ右折して道道「大成黒松内停車場線」へ。
この道道、海沿いの幹線道・国道37号への連絡道みたいなのですが、車の往来はほぼ全く無し。
目線を上げると、高速でクルマが行き交う道央道の高架橋がみえたりするのですが、
道道は徐々に暗くなってきても、道路灯の類も一切なし。

19:16 「この道道、夜は真っ暗だから一人で走ると心細いだろうね」などと言葉を交わしながら、ようやく、といった感じで
(実際にはたいした距離はなかったのですが)
道路灯が点在する国道37号に到達。多少ほっとしながら、室蘭方向に左折。
19:28 さて、国道37号の礼文華峠です。

さほど高度はないのに意外と難所で、なぜか古今、ドライバーにもあまり評判はよくありません。
なぜって?大型車が多い、海沿いは平坦なはずなのに、ここだけ峠。
交通量はあって、しかも、のぼったりおりたりの坂が長い
(それならば、並行する高速道を走ればいいだけのことなのですが)
19:36 幸い、我々が通過した時間帯は、土曜ということもあり、
さほど追い抜いてくる長距離トラックに悩まされることはありませんでした。

が、平たんばかり走ってきたので、ちょっとした坂でも不平たらたらです(苦笑)。
という感じの峠なので、けっこう車の流れは速いです。
という訳で、神出鬼没の「覆面パト」も暗躍するようです。
20:30 ここは洞爺湖の近く、豊浦のセイコマ。
テンションが落ちてきたところで、たまにコンビニがあると(しかもそれがセイコーマートだと)、すぐに引き寄せられてしまいます。
ということで休憩(セイコーマートやじま豊浦店)。新千歳まであと125km。
「礼文華峠はたぶんブルべではもう走らないかもね」なんて、言い合ってますが、とにかく峠は越えてきました。
21:08 観光地・洞爺。だいぶ市街地に出てきました。
21:37 伊達市街


21:49 なかなか和風のいい感じな伊達。
22:35 遠くに街の灯りが見え隠れして、その手前にまたアップダウンがあり、を繰り返しながら、ようやく室蘭の市街を望む高台へ。
室蘭大橋と製鉄所のライトアップが夜闇にとても綺麗だったのですが、なぜかピンボケ(泣)
室蘭市街に入り、東室蘭駅近くのビルにある大きな漫画喫茶で休憩。
4/30 1:43 PC4(282.6km ローソン室蘭東町2丁目店) こんな時間でも生きております
2:00 さあ、もう一息。室蘭を出発します。
天気はいい感じなのですが、夜間は寒さがつのってきます。

途中、登別を通過するのですが、温泉の匂いや湯気が漂っていたり、24時間営業の銭湯が国道沿いにあったりと、ちょっとした「誘惑」が暗闇のそこかしこに。
4:09 明け方の国道36号を苫小牧へ。

今日も幸い晴れそうなのですが、
沿岸の海流が冷たいのか、放射冷却現象なのか、明け方の気温がどんどん下がってきています。
サイコン表示では1℃!
4:36 突然、前方に朝焼けとともに、赤い火の玉が。
4:39 ブルべやっててよかった、と思える瞬間
4:40
5:34 PC5(335.1km セブンイレブン苫小牧澄川店)
「寒い寒い」を連発しながら、温かいものをたべたりすすったり。

さあ、あと2時間、25km

メンバーの一人の友人がちょうど苫小牧に勤務していて、早朝わざわざ見送りに来てくださってました。
苫小牧は産業がいろいろで、空港も近く、最近は人口が増えているそうで、
どおりで市街地や住宅地、幹線道路が延々と続いているなあ、と思いました。
6:00 早朝のだだっ広いバイパス線を新千歳空港へ。
日が昇るにつれ、寒さも緩んできました。
7:02 もうすぐゴールの新千歳空港
7:06 「千歳空港」の標識が。管制塔もみえた
無事完走。お疲れ様でした~~~~
ひと息
国際線ターミナルは早朝だから、まだ人もまばら。
8:15 国内線ターミナルに移動。
バイクを輪行袋にしまって、先に預けてしまいます。訳あって、私は東京行きの最終便で帰るのですが。
10:02 すぐ札幌市内へ空港バスで移動。
10:50 昨夏の宗谷岬600km以来の札幌市街。
私はメンバーのお2人とここで別れて、
まずは昨夏に泊まったカプセルホテル併設のスパに寄り、入浴と着替え。

つづいて馴染みの店へ。サッポロクラシックを呑みたいが、眠くなるので食べるほうで
11:04 チャーシューをすすっていると、さっき別れたばかりのメンバーの一人も後ろの列に並んでいました笑。お先に失礼します^^;
11:36 フレッシュ日程はここまで。
さて、ここまでの予定変更が諸々あって、結局、私はフレッシュの懇親会には出ないことにしていたので、
まず市営地下鉄・東豊線に乗り、福住駅へ。
11:57 札幌ドームです!ようやく来られました。
ファイターズファンながら、これまで本拠地・札幌で応援したことがなかったのです。
12:23 感激。
試合は惜しくも敗れました。が、楽しめました。
またいつか来よう。
19:18 というわけで、夕方に試合が終わって、札幌ドーム前にちょうど空港バスのバス停があるので、
そこから乗り、新千歳空港に戻ってきました。
19:31 搭乗まで時間があったので結局、これを。
20:28 さて帰京。羽田行き最終便の搭乗待ち。
2017年のGW前半、堪能できました。
22:05 楽しい旅でした。